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2012年10月01日 (07:29)

同じ風

ベッドに横になって目をつぶり、僕は何かを思い出そうとしていた。何を思い出そうとしていたのかはわからない。その感覚自体はなぜだか懐かしい。ただ思い出せないつらさと、忘れてしまった罪悪感だけが漂っている。もう少しで思い出せそうな名前と消えていった言葉たちの物語が、形をなせないで脳の枝葉末節に潜んでいる。それを無理矢理、思い出そうと引きずり出すように、思いを馳せると、まるで狂ってしまいそうな目眩に襲われる。そっとしておこう。乖離してしまった過去に自己同一性を求めることは危険だ。そこには数多の言葉の屍があるだけで、決して返事はないただの屍のようだ。消えていった言葉、失われた物語、朽ち果てていった思い、その結果としていまこの世界があるんだ。そういう忘れてしまった部分も含めて自分なのだから。全く僕の知らない世界を含めて、この世界があるんだ。五番街のマリーのメロディーが夢の中で鳴り響いた。「同じ匂いを愛した」「誰もいない川辺」「同じ風」断片的な言葉たちがそのメロディーに乗り、とてつもない洞察を得るように唆されているような気がしてくる。誰もいない風景を眺めながら僕は…と、そこで覚醒。なぜそんな古い曲が夢の中に出たのかはわからないが、狂ってしまいそうな目眩がその同じ風によってすっかり吹き飛ばされていたのだけが救いだった。窓から外を眺めると、台風もすっかり過ぎ去っていた。

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